すでに耳なじみのある「ふるさと納税」。
今月から、返礼割合や返礼品の種類などのルールが厳格化され、いくつかの自治体がふるさと納税の対象外となったことでも注目されています。
今後も動きがありそうな「ふるさと納税」について、ファイナンシャルプランナー・風呂内さんに詳しく伺いました!

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ふるさと納税の基本。去年した人は今月の住民税をチェック!

──ふるさと納税は「実質2,000円の自己負担で特産品がもらえる」と聞きますが、改めてどんなものなのか教えてください。
考え方としては、「自分の意思で応援したい自治体を選んで寄附ができ、かつ返礼品というオプションがつく制度」であると捉えるといいでしょう。

ふるさと納税は、寄附金のうちの自己負担額2,000円を除いた全額について、翌年納める住民税からの減税と、一部所得税の還付(確定申告の場合)という形で戻ってくる仕組みになっています。昨年ふるさと納税をした方の住民税は6月のお給料から減税になりますので、ぜひ今月の給与明細をチェックしてください。

また、寄附先の自治体からは、寄附額のおよそ3割を上限とした返礼品がもらえます。2000円などの自己負担額以上に価値のある返礼品がもらえることもありお得になるケースも多いです。

一方で、今月から泉佐野市など4自治体と東京都の計5自治体については、ふるさと納税の対象外となりました。指定して寄付はできますが、寄付額分、住民税や所得税が減額になるという仕組みはなくなるため、注意が必要です。
直近では10月に対象となる自治体が改めて見直される予定です。

──ふるさと納税の仕組みはとてもお得に思えますが、控除を受けるために確定申告が必要ということで、手続きが面倒そうなイメージもあります……。
確定申告が不要な「ワンストップ特例制度」を利用できるケースもあり、こちらは簡単に申請できますよ。
また、全額控除される寄附額には一定の上限があり、年収や家族構成によって決まりますので、総務省のふるさと納税ポータルサイトなどをチェックしてみてください。

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※ふるさと納税を利用すると、翌年の6月から住民税が安くなります。

LINE家計簿で銀行口座との連携をして、給与振込の額をチェックしましょう。


すべての人におすすめできる制度。しっかり活用するには?

──ふるさと納税は節税対策にもなるのでしょうか?
その点はよく誤解されがちですが、節税にはならないんです。「寄附するとその金額分だけ税金が少なくなる」という仕組みなので、正確には節税とは言えません。

例えば、住んでいる自治体に年間10万円の住民税を払っている人が、そのうち2万円を愛着のある地元に寄附するとします(正確には22,000円の寄附額) 。その場合2万円が控除対象となり、住民税は8万円になります(ワンストップ特例制度の場合)。要は1箇所に納めていた税金を、8万円と2万円と場所を分けて納税するイメージですね。

ただし、ふるさと納税を利用することによって、実質2,000円の自己負担で寄附額のおよそ3割の返礼品がいただけることが多いので、その意味ではとてもお得です。
先の例だと、住んでいる自治体に10万円の住民税を支払っても何ももらえませんが、8万円と2万円(実際には2.2万円なので2000円の負担増)に分けて納税して、6000円相当の返礼品を受け取れるため、差し引き4000円お得ということになりますね。

──なるほど。節税にはならなくても、自己負担額と返礼品を見比べるとメリットが大きそうですね。所得や家族構成によって、特にふるさと納税を利用した方がいい人はいますか?
理論上は「寄附額の上限が1万円くらいを越える方」ということになり、フルタイムで働いている方はほぼ該当しますので、基本的にはみなさんにおすすめできます。
1万円寄附して3割≒3,000円程度の返礼品がもらえて、実質自己負担額は2,000円ですから、この時点でお得だと言えるでしょう。

生鮮食品以外にも、食事券や宿泊券など体験を提供するものや、家具や日用品などの伝統工芸品もありますので、ご家族はもちろん、一人暮らしの方にもおすすめです。
返礼品のラインナップは12月が一番多い傾向にあります。帰省に合わせて、お歳暮のような形で実家にビールを送る、みたいな利用もできます。

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※LINE家計簿では、月間の支出・収入のカテゴリーごとの内訳を円グラフで表示。

ふるさと納税の返礼品で、食費や日用品などの出費を抑えられるかも?

──上限額一杯まで寄附した方がよりお得でしょうか?
基本的にはそうですが、注意しなければならないのは「控除上限額は、実際に寄付を行なった年の所得によって決まる」ということです。転職したり、年間の後半に扶養に入ったりなどの状況によって、前年とは上限額が変わることがあり、越えた分はもちろん単純に寄附となります。

細かく限度額ぎりぎりを狙うより、少し余裕をもって少なめな寄付額で挑戦してもよいのではないでしょうか。「納税について理解する機会」くらいに捉えると、また楽しみも広がりそうです。

──確かにふるさと納税は、身近なものとして納税意識を持つきっかけになりますよね。
そうですね。ふるさと納税では自分の寄付金をどのようなことに役立ててほしいか、使い道を指定することもできます。「この自治体に、こういう目的で使ってほしい」という自分の意思を反映させることのできる納税方法は他にほとんどありませんので、検討の価値ありだと思いますよ!

──ありがとうございました!


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Profile

風呂内亜矢(ふろうち あや)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、宅地建物取引士。
26歳の時、貯蓄80万円しか持たず自宅マンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強を始める。現在は夫婦で4戸のマンションを保有しテレビ、雑誌などでマネー情報を発信している。努力で実現する家計改善ではなく、仕組みやシステムで家計を良くする「ほったらかし」を得意とする。著書は「ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)」など多数。
公式サイト:http://www.furouchi.com/

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