いよいよ10月から、消費税率が8%から10%に引き上げられます。そこで気になるのが増税前の駆け込み購入です。増税前に買っておくべきものは何か、ファイナンシャルプランナー・風呂内さんにお伺いしました。

family-2923690_1920

そもそも2%以上の価格変動があるものは焦って買わない

──まずは大きな買い物について教えてください。例えば住宅などの不動産はいかがでしょうか。
基本的に駆け込み購入はしなくて良いという判断になります。
前提として、土地代や家賃には消費税はかかりません。中古物件を個人間で売り買いする際も消費税はかかりません。また、不動産会社で住宅やマンションを購入する場合、鍵の引き渡しを受けるときの税率が適用されるので、間に合わないのであれば急ぐ必要はないでしょう。

「不動産会社が保有している物件をすぐに引き渡しが受けられる環境で購入する」というパターンでのみ増税の影響を受けるのですが、ここで注意したいのは、特に中古物件の価格はそもそもアップダウンが激しく、増税のタイミングでなくても2%以上(増税分)の変動があり得ること。そのため、増税に左右されることなく、物件価格そのものが安い・適正と感じる物件に出会えるかどうかで判断するのが正解です。

また、増税に伴う措置として、住宅ローン減税制度における控除期間が10年から13年に延長できたり、すまい給付金でもらえる金額が増えるという施策もあります。適用できる範囲はローンや住宅、収入によって変わってくるので、確認して最大限利用したいですね。

──次に、自動車はいかがでしょう?
これも不動産と同じです。例えば中古車の場合、日頃から本体価格に2%以上の変動が起きやすいため、本体価格が安くなるタイミングを狙うのが良いでしょう。
また、現在は自動車購入時に自動車取得税がかかりますが、今回の増税に伴って廃止され、同時に環境性能割という新しい税制が導入されます。環境性能の高い車ほど税金が安くなるので、ハイブリッド車などを買うなら10月以降に、そうでない場合には9月中がいいかもしれません。新車か中古車か、またどんな車種を検討しているかによって状況が変わってきますので、ディーラーと相談しながら試算することをおすすめします。

──大きな価格変動があるものは焦って買わないことと、増税に伴う新制度をチェックすることが大事ですね。冷蔵庫や洗濯機などの白物家電はいかがでしょう?
白物家電も価格変動が起こりがちなので、このルールでいうとバツなのですが、一部の白物家電については10月に新モデルが登場し、その直前に現行モデルが安くなるという時期に重なります。「今なら現行モデルが15万円で、来週になったら最新モデルが30万円で出ます」といった売り方をされている場合は買い時かもしれません。もちろん、10月以降に旧モデルが売れ残っていればもっと安くなる可能性もありますが、売れ残らない場合もあることを踏まえて判断したいですね。

──ぜひ検討すべき、という大きな買い物はありますか?
あえて言うなら、あまりセールにならず、元々の価格が高くて2%の差が大きいものです。例えば宝石や墓石、ハイブランドの定番モデルで価格が安定しているもの。Apple製品も価格の統制が厳しいので、新モデルを増税前に買うのもアリですね。
他にも、ジムや習い事で何度も通うことが決まっている場所への交通機関の回数券、アミューズメントパークの年間パスポートなども検討しても良いでしょう。習い事そのものも、回数券タイプであれば、先に買ってもいいですね。

8

※LINE家計簿では貯金の使い道と目標金額を設定できます。
大きな買い物の計画はここで立てて、目標達成を目指しましょう。

軽減税率の対象品は駆け込み購入しない。負担増は固定費の見直しで対処!

──では次に小さな買い物、例えば食料品や日用品についても教えてください。
これもやはり基本的には駆け込みで購入しなくても良いという判断です。
まず、今回は軽減税率が導入され、外食や酒類を除く食品は8%の税率に据え置きされます。ですから、缶詰や水などを買い溜めする必要はありません。
日用品においても、ティッシュペーパーや洗剤などを買いたくなるものですが、これも日常的にセールで2%以上の価格変動があったりするので、駆け込んで買うものとしては向いていないでしょう。
例外として、自分の中でこだわりがあって選んでいる特別な品などは、いつもより1回分くらい多く買ってもよいかもしれません。例えば専門店で購入するシャンプーや歯磨き粉など、自分はこの品が良いと決めているものです。

──なるほど。化粧品とかも当てはまるかもしれません。
そうですね。百貨店で買うようなもの、セールになりにくい化粧品やスーツなども検討して良いでしょう。また、お酒は税率が10%になりますので、いつもよりいくぶんかまとめ買いしても良さそうです。ただし、ストックが増えたことで消費ペースが早まらないように気をつけてくださいね。

価格変動が大きいもの、税率が変わらないものは駆け込み購入の対象にならないということを覚えておいてください。そしてひとまずは消費を急がず、基本的には元々購入を考えていたものに限って検討していきましょう。

──よく分かりました。ちなみに、消費増税によって家計の負担が増えると思いますが、実際どれくらい生活に影響があるのでしょうか?
2人以上の世帯の平均的な支出額から算出すると、今回の増税で年間4.4万円程度負担増になります。月になおすと4,000円程度ですね。それは大きな額とも言えますが、まずは固定費の見直しで対処するのが良いでしょう。携帯のプランや保険料、サブスクリプションサービスやジムの料金など、毎月定額で払う品目の見直しをして、その積み上げで4,000円をカバーするというのがいいかもしれませんね。

2

※固定費は手取り額の50%以下が理想です。
LINE家計簿で家計バランスと支出項目をチェックして、余計な出費がないか見直してみてください。

──ありがとうございました!




風呂内亜矢さんのコラム記事一覧はこちら
Profile

風呂内亜矢(ふろうち あや)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、宅地建物取引士。
26歳の時、貯蓄80万円しか持たず自宅マンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強を始める。現在は夫婦で4戸のマンションを保有しテレビ、雑誌などでマネー情報を発信している。努力で実現する家計改善ではなく、仕組みやシステムで家計を良くする「ほったらかし」を得意とする。著書は「ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)」など多数。
公式サイト:http://www.furouchi.com/

・‥…━━━◆・‥…━━━◆・‥…━━━◆

楽しくつづける。楽しくたまる。LINE家計簿

▼LINEからさくっと収支入力!

▼全機能フル活用!アプリダウンロードはこちら

▼公式アカウント(LINE ID:@line_kakeibo_jp)
友だち追加
 
▼公式Twitterで最新情報をお届け!